自動音声応答による地域コミュニティ交通の予約システム 2019年度から神戸市北区淡河町に試験導入決定 ~全国初 Urban Innovation KOBEによる市役所とスタートアップの協働開発~
※Urban Innovation KOBEとは
柔軟な発想や優れた技術力を持つスタートアップと社会・地域課題を詳しく知る市職員が協働して最適な解決手法を見出し、サービスとして構築・実証までを支援する、国内自治体で初めての取組み。
神戸市が抱える課題テーマを提示し、その課題解決を目指すスタートアップやエンジニア、NPOなどを広く公募。選考により選ばれたチームと市の担当職員が、約4ヶ月間協働開発を行い、市民によるテスト利用や市役所業務の中での試行導入、実証実験を通じて、本当に活用される新たなサービス開発を目指す。
2018年度第1期は、6課題(7スタートアップ)で実施。
http://urban-innovation-kobe.com/
淡河町ゾーンバス予約システムの主な特徴
- クラウド型の自動音声応答式コールセンターにより、スマホ操作が苦手な方でも電話(ボタンプッシュ)で予約できる
- 24時間365日、いつでも予約できる
- 行き先、利用日時などのデータが蓄積される

比較区分 | 電話予約受付の悩み | IVRのメリット |
コスト | オペレータ人件費、設備投資費、労務管理 | オペレータ不要・電話回線不要(※) | サービス品質 | 業務ノウハウの属人化、教育・引き継ぎコスト | サービスが均質化、カスタマイズ応答フロー | 同時通話 | 通話中、混線のストレス | 何件でも同時着信可能(回線数は自動拡張) | 受付時間帯 | 受付時間の制約あり(通常は平日の日中帯) | 受付時間の制約なし(24時間365日対応可能) | 運用性 | ネットワーク機器・回線障害のリスク | クラウドの高い可用性、耐障害性、拡張性 |
※予約以外のお問合せ受付対応者、運行管理者は必要
実証実験概要
1.実証実験の目的
- 運行開始日:2018年5月16日(水曜)
- 運行区域 :北区淡河町内
- 運行者 :淡河町地域振興推進協議会
- 運送の種別:公共交通空白地有償運送※
- 利用者 :淡河町住民及びその親族等
- 運行内容 :診療所便、帰宅支援便、幼稚園保育園便など
- 料金 :1回あたり300円
※公共交通空白地有償運送とは
実質的にタクシー等によっては当該地域の住民に必要な旅客輸送の確保が困難となっている状況にあると認められる場合等に、住民の移動手段の確保を目的として、NPO法人等が自家用自動車を使用して、有償で運送する仕組み。神戸市では北区淡河町でのみ実施(2019年3月現在)。
2.実証実験の内容
(1)日時 | 1回目:2018年11月9日(金曜)2回目:2019年1月15日(火曜) |
(2)実施場所 | 淡河連絡所、上淡河地域福祉センター、利用者の自宅 |
(3)実施内容 | 淡河町ゾーンバスの利用者に、テスト環境(集会所および自宅)下で自身の携帯電話やスマートフォンを用いた予約操作を行っていただいた。 |
(4)実験結果 | 電話予約システムについて、約7割のモニター利用者が合成音声での応答について抵抗感はないと回答。利用者からは、操作方法が少し難しいものの慣れれば使えそうという声が聞かれた。 |
(5)今後について | 2019年度から淡河町ゾーンバスに試験的に導入し、その成果を踏まえて2020年度からの本格導入を目指す。 |
